syn-

1 co- , com- と同様の意味をもつ。 「共に」, 「協力した」, 「同時に」, 「似た」という意味を表す。 

ギリシャ語系の語に付く。

"l" の前では "syl-" ,  "b" , "m" , "p" の前では "sym-" ,  "s" の前では "sys-", "s + 子音" および "z" の前では "sy-" となる。

(語源) ギリシャ語 'sun' (とともに) に由来する。




印欧語根
ksun with「…と一緒に」の意を表す印欧語根。
この接頭辞を持つ語
asymmetric
非相称の, 非対称の, 不均整の, 不釣り合い, 左右不同の
asymptote
[名詞]
〔数学・幾何〕漸近線.
ギリシャ語で「共に落ちる→収束する→交わっていない」が原義
asyndeton
[名詞]
1〔言語〕(等位節間の)接続詞[連辞]省略
2 (カタログ・索引などの)相互参照不備
hendecasyllabic
[形容詞][名詞]11音節の詩行(の)

[ギリシャ語の「1」henと「10」deka →「11」の意の接頭辞 hendec(a)-] + syllable 参照
idiosyncrasy
【n.】
1 (個人や集団の好み・動作・意見などの)特異性, 性癖;(その人)特有の表現法[体つき];((略式))風変りな言行(eccentricity).
2〔医学〕特異体質.
idiosyncratic
【adj.】
〈習慣・ふるまいなどが〉(人に)特有[独特]の
syllable
音節,シラブル,一語
syllepsis
〔言語〕兼用法, くびき語法《ある語を同一文中で2つ以上の異なる意味に用いること》.〔修辞〕双叙法, 兼用法《同一語を同時に具象的な意味と抽象的な意味とに使う表現》.
syllogism
三段論法
symbiosis
共生, 共存, 共同生活, 国際協調
symbol
シンボル, 記号, 象徴
symbolic
記号による, 象徴主義の, 象徴的な, 象徴化されている
symbolize
〜の印である, 〜を記号で表す, 象徴する
symmetric
[形容詞](またはsymmetrical)
1 (左右)対照的な、対称の.
2 〔化学〕対称の, 対照的な.
symmetry
相称, 対称, 調和, 釣り合い, 同情。 
印欧語根には、(長さ・大きさ・量を)測る、という意味がある。ここからギリシャ語には、測る、規則、長さ、割合、調和、(詩の)音律、などの意味に派生した。
ギリシャ語から英語には、調和、均整、つり合い、の意味に派生した。
sympathize
〜に同情する, 同感する, 共感する, 共鳴する, 調和する, 感応する, 相手の身になって考える
sympathy
共感, 共鳴, 賛成, 同情
sympatric
同所(性)の〈種形成が〉同所的に起る..
symphony
シンフォニー, 交響曲
symphysis
〔植〕合着.結合線, 癒合線.〔解剖・医学〕(線維軟骨)結合, 癒合.
sympodium
〔植〕(ブドウの木などの)合軸, 仮軸
symposium
1 (聴衆の前で行う)討論[談話, 座談]会, シンポジウム.
2 (特定の問題の)評論集;討論会の記録.
3 (古代ギリシャ・ローマにおける)酒宴, 宴会; (Symposium) 『饗宴』(プラトン作).

(語源) ラテン語 'symposium' (酒宴) ← ギリシャ語 'sumposion' ('sun-' (ともに) + 'posis' (飲む。飲酒する) に由来する。
symptom
1 徴候, 現れ, 兆し
2 (病理学)徴候, 症状, 症候

(語源) ギリシャ語 'sumpiptein' (同時に起きる: 'sun-' (ともに) + 'piptein' (落ちる) ) に由来する。
synagogue
ユダヤ教の礼拝堂. 「人が集まる、集会」などのギリシャ語が原義。
synalepha
〔言語〕(母音前)語尾母音消失. "synaloepha" とも綴る。
synapse
[名詞]《生理学》シナプス, (神経細胞の)連接(部)

[動詞]シナプスを形成する、シナプスを経る

「結合する」→「接触点」の意のギリシャ語に由来
synaptinemal complex
(またはsynaptonemal complex)
[名詞]
《生物》シナプトネマルコンプレックス、対合複合体、接合糸複合構造。(リボン状の構造体で、3つのタンパク質構造からなり、減数分裂の初期に相同した染色体が対合して形成する)
印欧語根等はsynapse, complex参照
synarthrosis
〔解剖〕不動(関節)結合.
synchronization
同期[同調]化, 同時性
印欧語根などはsynchronize, synchronousを参照
synchronize
[動詞]
〜を同調させる, 合わせる, 同期化する, 同時に起こる, 同時進行させる, 同期させる, 同期を取る, (歴史で)年代別に配列する
「同時代の、当代の」意のギリシャ語sunkhronizein←「同時に起こる、同時代の」意のsunkhronosから。印欧語根などはsynchronousを参照
synchronized
[adj.]
一致した、シンクロナイズした

[v.]
synchronizeの過去形、過去分詞形
印欧語根などについてはsynchronize, synchronousを参照
synchronous
[形容詞]
1 (…と)同時に起こる, 同時の.
2 《物理学・電気》《コンピュータ》同期[同位相]の.
3 〈人工衛星が〉静止の

後期ラテン語synchronus←ギリシャ語sunkhronosから。sun (共に) + khronos (時間)
syncope
〔言語〕語中音消失, 中略.〔病理〕(脳貧血などによる)失神, 気絶.〔音楽〕切分(法).
syndesmosis
〔解剖〕靭帯(じんたい)結合.
syndetic
〔言語〕接続詞の働きをする
syndic
((英))理事, 評議員;(Cambridge 大学の)特別評議員.地方行政長官.
syndicate
[名詞]
1 シンジケート, 企業組合[連合];(債券・株式の)引受団
2 (1) 通信社 (2) 新聞の同一経営;同一経営下の新聞
3 (特に大学の)理事会, 評議員会
4 ((米))犯罪組織, シンジケート

[動詞]
1 …をシンジケートに組織する, シンジケートを組織する
2 ((通例受身))〈記事を〉(新聞・雑誌に)同時発表する, 通信社を通じて発表する

印欧語根等はsyndic参照
syndication
[名詞] シンジケート組織

印欧語根等はsyndic,syndicate参照
syndrome
シンドローム, 症候群, 病理現象. 様々な症状が同時に進行するというギリシャ語に由来
synecdoche
〔修辞〕提喩(ゆ), 代喩《類で種を, また一部で全体(またはその逆)を表す比喩》.
syneresis
〔化学〕シネレシス, 離漿(りしょう)《ゲルから分散媒が分離してゲルが収縮する現象》.
〔言語〕合音《 2 母音または 2 音節を 1 つに縮めること》.
synergid
[名詞] 助(胎)細胞:被子植物の胚嚢の卵細胞の両側にある2個の細胞

(語源)近代ラテン語 'synergida' ← ギリシャ語 'sunergos' (共同で働く)に由来する。'sun' (syn- + 'erogon'(work) )
synesis
〔言語〕意味構文《呼応が文法形式よりも意味に重きを置いた構文》.
syngeneic
同一遺伝子(型)の.
synonym
類義語, 同意語, 異名
synonymous
同意語の, 同義の, 同義語の, 同義的な
synopsis
概要, 大意
synoptic
要約の
synostosis
〔生理〕骨癒着(ゆちゃく), 骨癒合症.
syntax
〔言語〕統語論, 構文論;統語法.系統的配列.〔コンピュータ〕構文, 文法.
synthesis
合成, 統合, 総合, 組み立て
印欧語根等はthesis参照
synthetic
合成の, 模造の, 総合的な
syntonic
〔心理〕(環境に対して)同調的な.
syssarcosis
《医》筋骨連結. 筋肉による骨の結合または関節結合である
systaltic
〔生理〕拍動性の, 拍動に関する.
後期ラテン語systalticus←ギリシャ語sustaltikos←「縮まる」意のsustelleinから
system
[名詞]
1 系統;組織網;機構, 装置, システム, 組織(体系), 編成(方式)
2 (知識・思想などの)体系, 学説;《天文》仮説
3 (組織的な)制度, 機構;(通例the ~)(社会・事業・政治の)体制, 組織;兵器体系, 支配力を握った社会秩序
4 方式, 方法, 手順;正しい方針, 順序正しいやり方, 調和のとれた相互作用
5 (天体についての)系;世界, 宇宙
6 (the ~)《生物》(身体器官の)系統, 組織
7 (the [one's] ~)身体, 全身
8 性格, 人格
9 分類法, 気象域(系), コンピュータ システム

(語源) ギリシャ語 'sunistanai' (結びつける)に由来する。 'sun' ( = syn-, ともに) + 'histanai' (確立する)
systematic
[形容詞]
1 組織的な, 〈物・事が〉系統だった
2 〈人が〉計画性のある, きちょうめんな
3 分類に関する;分類法の[に基づく]

印欧語根等はsystem参照
systolic
〔生理〕心臓収縮の.
「収縮」の意のギリシャ語sustolē←「縮まる」意のsustelleinから。印欧語根などはsystalticを参照
syzygy
1. 〔天文〕朔望(さくぼう)《太陽・地球・他の天体(月など)が一直線に並ぶ配置となること》.
2. 〔古典韻律〕複詩脚.(通例反対のもので)対をなす2つのもの.
3. 〔動〕(原生動物胞子虫類の有性的な生殖における)連接.

(語源) 後期ラテン語 'sȳzygia' ← ギリシャ語 'suzugiā' (結合, 合体) に由来する。 ギリシャ語 'suzugos' (一対の : 'sun-' ( = syn-) + 'zugon' (牛の首をつなぐ くびき) ) に由来する。


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