mūs-

ネズミ。また、筋肉を表す。(筋肉の収縮する様子がネズミの動きに似ていることから)(mouse, muscle)。

この語根 mūs- から派生した単語
Muscadet
【n.】
ミュスカデ《1フランスのロワール川流域で栽培されるブドウ.21から作られる辛口の白ワイン》.
epimysium
筋外膜《骨格筋を包む結合組織》
leiomyoma
[名詞]《医》平滑筋腫。子宮の平滑筋によく見られる良性の腫瘍。myoma参照
mouse(1)
[名詞]
1〔動〕[しばしば複合語で] ハツカネズミ, マウス(Mus musculus)
《◆(1)ネズミ科(Muridae), キヌゲネズミ亜科(Cricetinae)の齧歯(げっし)動物の総称;rat より小形のものをいう. 欧米の家ネズミは mouse が多いが日本の家ネズミは rat のことが多い. (2)貧困・乱雑を象徴. (3)鳴き声は squeak. (4)トビハツカネズミ(jumping mouse)など種々の齧歯(げっし)類の総称としても用いる》.
2 [主におどけて・けなして] 臆(おく)病者, 内気な女の子.
3 ((略式))かわいい子;魅力ある女の子;女の恋人, 妻《◆若い女性に対する愛称語》.
4 ((俗))(目をなぐられてできた)黒いあざ(black eye);(ボクシングの)目の下の腫(は)れ.
5〔コンピュータ〕マウス.
6〔海事〕マウジング(mousing).
7 ((米俗))[mice] 子供, ちびっ子《◆テレビ業界用語》.

[動詞](他) …を(猫がネズミを捕らえるように)狩り出す, 捜し出す, 捜す(hunt for).
━━(自)
1 ネズミを捜す[捕らえる].
2 (捜し求めて)うろつく, あさり歩く;(獲物を)ひそかに[用心深く]ねらう.
murine
【n.】
〔動〕ネズミ科(Muridae)《ネズミ・ハツカネズミなどの長く毛のはえていない尾のある齧歯(げっし)類の動物》.

【adj.】
1〔動〕ネズミ科の. 2〈病気などが〉ネズミが原因の[媒介する].
muscat
[名詞]
1 マスカット(ワインやレーズンのもととなるブドウのこと);その木.
2 マスカットワイン.

印欧語根等はmusk参照
muscatel
【n.】
1マスカテル《マスカットブドウから作る甘口ブドウ酒》.
2=→muscat.
3マスカットブドウのレーズン.
muscle
【n.】
1 筋肉;筋組織;[通例 〜s] 筋肉のふくらみ.
2 能力, 腕力, 体力.
3 (強制的な)力, 圧力, 影響力(clout).
4 ((米俗))腕っぷしの強い男, 暴漢.

【v.】(自)〔…に〕強引に進む[割り込む](in)〔in, into, on〕.
(他)
1 ((主に略式))…を力ずくで押す, 押しのける;[〜 one's way] 強引に押し進む[割り込む].
2 …に筋力をつける;…を強くする.
muscular
【adj.】
1 (比較変化なし) 筋肉の.
2 筋骨たくましい, 強い《◆しばしば女性にも用いる;muscly ともいう》.
3 力強い, 力感豊かな.
musk
【n.】
1 ジャコウ(の香り)
2〔動〕ジャコウジカ(=〜 deer)
3〔植〕ジャコウのにおいのする植物
4〔植〕ジャコウミゾホオズキ(=〜 plant)
5〔植〕麝香木(ジャコウボク)(=〜 tree)
「睾丸」の意のサンスクリット語→ペルシア語→ギリシャ語→後期ラテン語→古フランス語→中英語
musky(1)
【adj.】
じゃこう(質)の.
mussel
【n.】
1(ムラサキ)イガイ類《イガイ科(Mytilidae)の食用海水産二枚貝》.2イシガイ類《イシガイ科(Unionidae)の淡水産二枚貝の総称》
must(5)
【n.】
=→musk
mustelid
[名詞]
《動物》食肉目イタチ科の動物の総称。アナグマ、ミンク、カワウソ、スカンク、イタチなど。
新ラテン語でイタチ(おそらくネズミに由来)が原義。
musteline
【adj.】
イタチ科の[に関する, に属する].

【n.】
イタチ科の動物《ミンク・スカンク・カワウソなど》.
myasthenia
[名詞] 〔病理〕筋無力症。重症筋無力症(MG)。 myo-(筋肉) + asthenia(無力症)
myocardium
【n.】
〔解剖〕心筋(層).
myoma
[名詞]《医》筋腫
myosotis
【n.】
〔植〕ワスレナグサ《ムラサキ科ワスレナグサ属(Myosotis)の草本の総称;cf. forget-me-not》.

(語源) ラテン語 'myosōtis' (mouse ear ネズミの耳)に由来する。
mysticete
【n.】
〔動〕ヒゲクジラ(=baleen whale)。ギリシャ語mustikētos→(原典が間違って伝わり)新ラテン語mysticētusとスペルが変わったが、「ネズミのような海獣」が原義。
nutmeg
[名詞]
1 ナツメグ, ニクズク:ニクズクの堅くて芳香のある種子(香料・薬用)
2 《植物》ニクズク:1の種子をつける東インド産常緑高木

nut, musk参照
perimysium
【n.】
〔解剖〕筋鞘(きんしょう), 筋周膜《筋繊維の主要束を包む繊維結合組織の鞘(さや)》.
poliomyelitis
【n.】
〔病理〕脊(せき)髄性小児麻痺, ポリオ(polio).
灰色の意味のギリシャ語(polios)に由来。脳・脊髄の灰白質のことをgray matterとも言うため
syringomyelia
[名詞] 〔病理〕脊髄(せきずい)空洞症。

(語源) 近代ラテン語 'sȳringomyelia' ← ギリシャ語 'sūrinx'(脊柱の空洞)+ 'muelos'( marrow(1) 髄 )
titmouse
[名詞](複 -mice)《鳥》シジュウカラ科の鳥(通称tit)


この語根 mūs- から派生した接頭辞
myelo-
1 「骨髄, 脊髄」という意味を表す。  《 ◆ 母音の前では "myel-" 》

ギリシャ語 'muelos' (骨髄)に由来する。
myo-
「筋肉, 筋」という意味を表す。 《 ◆ 母音の前では "my-" という異形も 》

(語源) ギリシャ語 'mūs' (ネズミ, 筋肉)に由来する。


【戻る】
【TOP】